経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次の通りであります。なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。 ① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業業績や雇用環境等の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしましたが、米中貿易摩擦の長期化など不確実な経済情勢の影響から、先行きは不透明な状況となっております。また、当社グループの事業環境としては、消費税率の引き上げによる在庫調整や暖冬による冬物商品の売れ行きが低調であったことから、国際貨物の荷動きが鈍く、加えて新型コロナウイルス感染症の影響から物流の停滞や混乱が生じ、厳しい状況が続いております。当連結会計年度において、当社は2019年3月1日を効力発生日とし、当社を株式交換完全親会社、日新運輸株式会社(以下「日新運輸」といいます。)を株式交換完全子会社とする株式交換を行いました。この株式交換により、日新運輸並びに同社の日本、中国及びミャンマーのそれぞれの子会社が当社グループに加わったことで、国内外における当社グループの事業規模と拠点網は拡大しました。さらに、従来の当社グループの主力事業である国際貨物輸送や通関業務、配送に加え、検品・検針・加工業務といった輸出入の付帯業務までを当社グループで請け負える環境が整い、顧客へより充実したサービスの提供が可能となりました。これらの効果やグループシナジー創出に向けての取り組みに注力したこと、並びに従来からの一貫輸送の提案型営業も精力的に行ったことで、当社グループの主力である中国や東南アジアから日本への輸入海上輸送の取扱いは増加し、収益の拡大へと繋がりました。また、国内外での輸送における仕入コストが上昇基調にある中、販売価格への転嫁等にも取り組み、安定した利益確保に努めてまいりました。一方で、販売費及び一般管理費では、日新運輸の子会社化に伴って、取得原価の配分(PPA)により認識した顧客関連資産の償却やのれん償却額が新たに発生し、加えて人員の増加及び人事制度の再構築による人件費の上昇等により、各費目で増加しました。しかしながら、グループで可能な限りコストを削減すべく検討を重ねることで、利益の創出を図ってまいりました。この結果、当連結会計年度における営業収益は45,003百万円(前年同期比62.0%増)と前年同期を大きく上回り、営業利益は1,575百万円(前年同期比2.1%増)となりました。また、経常利益は、日新運輸の子会社化に伴う持分法による投資利益等の計上により営業外収益が増加したことで、1,947百万円(前年同期比14.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,325百万円(前年同期比13.5%増)といずれも前年同期を上回ることとなりました。 セグメント別の経営成績は次の通りであります。なお、2019年3月1日を効力発生日とする株式交換により当社グループに加わった日新運輸及びニッシントランスコンソリデーター株式会社は報告セグメントの「日本」に含めており、日一新国際物流(上海)有限公司、暖新国際貿易(上海)有限公司は「中国」に、NISSHIN (MYANMAR) CO., LTD.は報告セグメントに含まれない事業セグメント「その他」にそれぞれ含めております。また、連結子会社であった「AIT LOGISTICS (THAILAND)LIMITED」は清算のため、当連結会計年度より連結の範囲から除外したことに伴い、報告セグメントの「タイ」を廃止しております。 (日本)消費税率の引き上げ等に伴う在庫調整や暖冬による国際貨物の荷動きの鈍化等のマイナス要因はありましたが、日新運輸との企業結合の効果が寄与し、主に中国から日本への輸入貨物の取扱量が増加することとなりました。また、一貫輸送の獲得に向けての営業活動にも注力し、その結果、海上輸送の取扱コンテナ本数は、輸入で251,836TEU(前年同期比21.7%増)、輸出入合計で267,916TEU(前年同期比22.6%増)、通関受注件数は146,058件(前年同期比68.7%増)と前年同期を大きく上回りました。さらに、販売価格及び利益の改善に向け、海上輸送の運賃や上昇している日本国内の配送料金の価格転嫁にも取り組んでまいりました。以上のことから、日本における営業収益は35,443百万円(前年同期比61.4%増)となり、セグメント利益は、取得原価の配分(PPA)により認識した顧客関連資産の償却やのれん償却額を含む販売費及び一般管理費の増加により1,072百万円(前年同期比22.4%増)となりました。(中国)日本向け貨物の取扱量が増加したことで、中国国内での輸送関連の収益機会も増し、更に日新運輸との企業結合で中国国内での検品・検針・加工業務における収益も加わったことで、事業規模は拡大しました。以上のことから、中国における営業収益は8,432百万円(前年同期62.4%増)となり、セグメント利益は、取得原価の配分(PPA)により認識した顧客関連資産の償却やのれん償却額を含む販売費及び一般管理費の増加が影響し、410百万円(前年同期比37.6%減)となりました。(その他)米国、台湾現地法人及びベトナム合弁会社それぞれで貨物の取扱量も増加し、加えてミャンマーでの収益も加わり