経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(業績等の概要)(1) 業績当連結会計年度の世界経済は、米中貿易摩擦などを背景に不透明な状況で推移してきましたが、更に今年に入ってからは世界的に感染が広がる新型コロナウイルスの影響により、経済活動が急減速しており、景気の落ち込みが確実に実感される状況となりました。国内経済は、中国経済の低迷による輸出の減少に加え、コロナウイルス影響によるインバウンド需要やサービス消費の低下があり、それに伴う企業収益の悪化懸念から、年度末に向けた設備投資も縮小基調で推移する結果となりました。このような経済情勢の下、当社連結グループは、動員力の更なる強化に向け、人財の確保と育成、ならびに協力会社との良好な関係の構築を図るとともに「働き方改革」の着実な実行のため、生産性の向上や、スキルアップに向けた時間の創出、ワークライフバランスの確保などの視点に立った施策を積極的に進めて来ました。その結果、当連結会計年度における売上高は5,694億61百万円と前連結会計年度に比べ0.5%の減収となりました。また、利益面においては、営業利益が403億74百万円と2.9%、経常利益は401億19百万円と2.4%のそれぞれ増益となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失の計上により256億19百万円と6.7%の減益となりました。 セグメントごとの業績は次のとおりであります。 ①物流事業港湾事業では主要船社、特に中国航路のコンテナ取扱量や船内・沿岸荷役量の減少とコンテナ輸送、機械梱包作業等の減少により減収となりましたが、港頭倉庫での保管・荷役作業の増加に、作業効率化や単価改善が伴い、増益となりました。国際物流事業では、前期大型プロジェクト輸送案件の剥落に加え、中国での国際貨物の取扱量等が減少となりました。3PL事業でも中国の内需減退に伴う部品・材料輸送等は減少しましたが、国内や東南アジアでの化成品取扱いや消費財輸送の増加に輸送効率と単価の改善が伴ったことにより、増収増益となりました。構内作業では、一部客先の生産・出荷量減や移管影響はあるものの、通信インフラ関連資機材の生産量増加に加え、構内作業単価の改善も進み、物流事業全体では減収増益となりました。売上高は2,839億32百万円と前連結会計年度と比べ1.8%の減収、セグメント利益(営業利益)は108億49百万円と7.2%の増益となりました。なお、当連結会計年度の売上高に占める割合は49.8%であります。 ②機工事業保全作業では、石油・石化構内の秋期から冬期にかけてのSDMが追加付帯工事も含めて増加したことに加え、国内外での年間を通じた常例保全作業の増加等はありましたが、今年度は国内外におけるSDMがマイナー年であり、前年度メジャー年との工事量差をカバーするに至らず、減収減益となりました。一方、設備工事では、前期の鉄鋼関連大型解体工事、電力関連定検工事、構内設備増強工事等の減少はあったものの、国内での大型環境関連工事や公共施設の土建工事獲得、子会社合併に伴う前年期間差等に加え、海外の設備解体・生産基盤増強工事の獲得や製造ライン追加付帯工事等の増加があり、機工事業全体では増収増益となりました。売上高は2,583億84百万円と前連結会計年度と比べ0.2%の増収、セグメント利益(営業利益)は273億69百万円と0.6%の増益となりました。なお、当連結会計年度の売上高に占める割合は45.4%であります。 ③その他道路ならびにその付帯設備等の交通インフラ整備・補修工事や機材賃貸事業が増加したことに加え、物流関連システムの開発案件増加等により増収増益となりました。売上高は271億44百万円と前連結会計年度と比べ6.7%の増収、セグメント利益(営業利益)は19億43百万円と14.2%の増益となりました。なお、当連結会計年度の売上高に占める割合は4.8%であります。 (2) 財政状態の状況 ①資産当連結会計年度末における総資産は4,340億52百万円であり、前連結会計年度末に比べ245億38百万円増加しました。この増加の主な要因は、債権流動化の実行を抑えたことによる受取手形及び売掛金の増加と、国際財務報告基準を適用する在外連結子会社のIFRS16号「リース」の適用による使用権資産の増加等によるものです。 ②負債当連結会計年度末における負債の部は2,198億47百万円であり、前連結会計年度末に比べ86億90百万円増加しました。この増加の主な要因は、長期借入金の増加およびIFRS16号「リース」の適用によるその他負債の増加等によるものです。 ③純資産当連結会計年度末における純資産の部は、2,142億4百万円であり、前連結会計年度末に比べ158億48百万円増加しました。この増加の主な要因は、利益剰余金の増加とその他有価証券評価差額金および退職給付に係る調整累計額の減少との差等によるものです。その結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末を0.8ポイント上回る48.7%、D/Eレシオについては前連結会計年度末と同様、0.20倍となっております。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ10億97百万円減少し、当連結会計年度末残高は345億56百万円となりました。 ①営業活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における営業活動による資金の増加額は、223億17百万円となりました。前連結会計年度との比較では、売上債権が増加したことに加え、法人税等の支払額および未払消費税の支出額が増加したこと等により、資金の収入は272億70百万円減少しました。 ②投資活動