経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、期初より緩やかな回復傾向が続き、当社グループは、グループ経営ビジョン「変革 2027」のもと、様々なチャレンジを本格的にスタートさせました。一方、2019年10月12日に上陸した台風第19号の影響により、甚大な被害を受けましたが、北陸新幹線の運転本数確保をはじめ、各線区の輸送の復旧に努めてきました。加えて、2020年2月以降、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、鉄道をご利用になるお客さまが大幅に減少するとともに、生活サービス事業についても、駅構内店舗や駅ビル、ホテルなどのご利用実績が軒並み減少しました。このような状況の中、ご利用になるお客さまや社員等の感染防止対策の徹底と、安全・安定輸送およびサービス品質の確保にグループの総力を挙げて取り組みました。この結果、新型コロナウイルス感染症や台風第19号の影響により当社の運輸収入が減少したことなどから、当連結会計年度の営業収益は前期比1.8%減の2兆9,466億円となりました。また、当社の物件費の増加などに伴い営業費用が増加したことにより、営業利益は前期比21.5%減の3,808億円、経常利益は前期比23.4%減の3,395億円となりました。加えて、台風第19号に係る特別損失の計上などにより親会社株主に帰属する当期純利益は前期比32.8%減の1,984億円となりました。 〇 「信頼」を高める〔「究極の安全」の追求〕「グループ安全計画2023」のもと、一人ひとりの「安全行動」と「安全マネジメント」の進化・変革や、新たな技術を積極的に活用した安全設備の整備にグループ一体で取り組みました。(具体的な取組み)・2019年4月に設立した新幹線統括本部において、「リスクへの対応力向上」「専門人材の育成」など、新幹線の安全レベルのさらなる向上をめざした取組みを推進・実際の映像による訓練が可能なシミュレータについて、2020年3月末に全乗務員職場に配備を完了・首都直下地震等を想定し、対象エリア・設備を拡大したさらなる耐震補強を推進・ホームドアの設置工事を推進し、当連結会計年度末までに48駅(線区単位では57駅)の整備を完了・東北新幹線仙台~白石蔵王間での運行中のドア開扉(2019年8月発生)対策として、ドアコックの検知機能の改修等に着手・セキュリティレベル向上を目的とした東京駅での危険物探知犬を活用した実証実験(2019年12月)に協力・台風第19号による河川の氾濫等による被害を踏まえ、重要設備の浸水対策や車両の避難について具体的な検討を開始 〔サービス品質の改革〕「サービス品質改革中期ビジョン2020」のもと、「顧客満足度 鉄道業界No.1」の実現をめざし、輸送障害の発生防止や輸送障害時のお客さまへの影響拡大の防止などの取組みを加速しました。(具体的な取組み)・輸送障害発生率の減少に向け、首都圏在来線の電気設備等の強化を推進・2019年のゴールデンウィーク期間中に発生した東北新幹線福島駅での車両故障の対策として、車両部品の交換、上越新幹線での変電所トラブルの対策として、制御装置のプログラム変更などを実施・快適・便利な車内サービスを提供し、移動空間の価値向上を実現する株式会社JR東日本サービスクリエーションが2019年7月から事業を開始・台風接近時における列車の計画的な運転見合わせについて、より早期の情報提供を行うとともに、速やかな運転再開に向けた点検体制を強化・2019年12月から英語でのTwitterアカウントによる列車運行情報の配信を開始・お困りのお客さまに積極的にお声かけする「声かけ・サポート」運動を通年で実施・車両とホームのすき間を狭めるくし状部材の設置や、山手線の各車両にフリースペースの設置を完了するなど、車いす等をお使いのお客さまがご利用しやすい環境の整備を推進・介助を必要とするお客さまのスムーズなご案内を図るため、2020年3月から南武線内各駅でアプリによる社員間の情報伝達を開始 〔ESG経営の実践〕環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の観点から「ESG経営」を実践し、事業を通じて社会的な課題を解決することで、地域社会の持続的な発展に貢献するとともに、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取組みを推進しました。(具体的な取組み)・「エコステ」モデル駅として、小海線野辺山駅(2020年1月)、両毛線前橋駅(2020年3月)を使用開始・高輪ゲートウェイ駅において、照明電力量を削減する膜屋根や、太陽光パネル、小型風力発電機などの環境保全技術を導入するとともに、駅前の当社用地を活用した水素ステーション設置に向けた準備を推進・男鹿線男鹿駅でJR秋田下浜風力発電所を活用した「CO2フリー電気」の使用を2019年7月から開始・水素をエネルギー源としたハイブリッド車両について、2021年度内の試験車両の落成と実証試験の開始に向けた準備を推進・プラスチックの削減に向け、エキナカやホテルなどで使用するレジ袋やストローの代替素材への2020年9月末までの置換えを推進・2019年10月から2020年1月末までSDGsの理解促進と当社グループのSDGs達成に向けた取組みの紹介を目的に、山手線において「SDGsラッピングトレイン」を運行・子育て支援施設の整備を推進(当連結会計年度末の子育て