経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、好調なインバウンド需要や堅調な企業収益による雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移したものの、米中間の通商関係の悪化や英国EU離脱などの海外情勢の不確実性の高まりに加え、期後半は、消費税率の引き上げ、大型台風の襲来や暖冬による生産・消費への影響などから先行き不透明な状況で推移しました。また、世界規模で影響を及ぼしている新型コロナウイルス感染症につきましては、未だ収束の見込みは立っておらず、感染の更なる拡大、経済活動停滞の長期化が懸念されております。このような状況のなか、当社グループは運輸、不動産、レジャー・サービス、その他の各事業にわたり積極的な営業活動と経営の効率化に努めてまいりましたが、2020年2月以降は、新型コロナウイルス感染症の拡大等による影響を大きく受け、運輸業、レジャー・サービス業において国外、国内問わず、利用者が大幅に減少した結果、当連結会計年度における営業収益は52,290,950千円(対前期4.0%減)、営業利益は4,492,962千円(同27.3%減)、経常利益は4,192,593千円(同28.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,581,818千円(同23.7%減)となりました。 また、当連結会計年度末における総資産は、現金及び預金、建物及び構築物、投資有価証券の減少などにより、前連結会計年度末に比べて3,691,796千円減少し、100,210,669千円となりました。 負債は、借入金の返済などにより、前連結会計年度に比べて4,101,856千円減少し、72,546,241千円となりました。 純資産合計は、利益剰余金の増加などにより、前連結会計年度に比べて410,060千円増加し、27,664,428千円となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 a 運輸業鉄道事業につきましては、2019年3月にJR新宿駅からの直通特急「富士回遊」の運行が開始され、外国人を中心に好評を博し、2020年3月のダイヤ改正では、平日・土休日とも1往復増便されるとともに、富士山と五重塔の眺望が美しい富士吉田市新倉山浅間公園忠霊塔へのアクセス向上を図るため、「富士回遊」を含む全特急列車を下吉田駅に停車させるなど輸送力の強化と利便性の向上を図りました。また、6月に富士急行線が開業90周年を迎え、記念車両の運行を開始し、好評を博すとともに、富士急行線では初となる副駅名を3つの駅に設定し、地元との連携や観光客の利便性向上に努めました。バス事業における乗合バス営業につきましては、富士山エリアにおいて「河口湖周遊バス」を中心に、引き続き多くのお客様にご利用いただくとともに、環境保全への取り組みの一環として、2020年3月に山梨県内初となる電気バスを導入し、運行を開始しました。また、自動運転バスの実証実験を行うなど先端技術の活用についても検討を進めてまいりました。高速バス営業につきましては、無断キャンセルの防止対策として、乗車券の電子チケットによる事前購入を促進し、乗車効率の向上に努めました。また、2020年2月に富士山静岡空港と御殿場プレミアム・アウトレット、河口湖駅を結ぶ路線の運行を開始するとともに、特急バス「河口湖駅~御殿場駅線」の増便を行い、富士山エリアへ訪れる外国人観光客のアクセス向上を図りました。貸切バス営業につきましては、乗務員不足に対し、引き続き採用活動を積極的に行い、車両の稼働増加に努めました。また、11月に山中湖に導入した水陸両用バスの新車両「KABA4」では、新たに車内モニターを搭載し、外国人観光客向けに制作した映像や外国語アナウンスを提供するなどサービス向上に努めました。索道事業につきましては、11月に「~河口湖~富士山パノラマロープウェイ」の山頂に富士山の大パノラマを見渡すことができる展望台「武田信玄の戦国広場 絶景やぐら」をオープンし、集客に努めるとともに、運行オペレーションの見直しを行い、運行間隔短縮による輸送力向上を図りました。2020年1月には、「~河口湖~富士山パノラマロープウェイ」「河口湖遊覧船アンソレイユ号」「河口湖・西湖・本栖湖周遊バス」をセットにした電子チケットの販売を開始し、多くの観光客にご利用いただきました。安全対策につきましては、運輸安全マネジメントに基づき、各事業で安全目標、重点施策を設定するとともに、鉄道事業では、車両や変電所の更新、コンクリート柱化、踏切障害物検知装置の設置等に加え、JR東日本の軌道・電気総合検測車による電気設備検査を実施し、安全性向上に努めました。バス事業では、引き続き衝突被害軽減ブレーキ、ドライバー異常時対応システム等の先進安全設備を搭載した車両を積極的に導入するとともに、国土交通省が定める指導監督指針に基づいた安全運転教育システムや「教育訓練車」を活用し、乗務員の運転技術の向上を図るなど、安全性の向上に努めました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けた2020年3月は、鉄道、バス、タクシー、船舶など全ての事業において、国内外の観光客の利用が急激に停滞し、大幅な減収となりました。以上の結果、運輸業の営業収益は19,656,708千円(対前期2.3%減)、営業利益は1,993,090千円(同21.8%減)となりました。 鉄道営業成績表