経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 (1)経営成績当連結会計年度のわが国経済は、地震や大雨などの自然災害の影響で足踏みする場面があったものの、雇用・所得環境の改善から個人消費は緩やかな回復基調が続き、人手不足を背景とした省力化投資や先進技術投資などを牽引役に設備投資も堅調な伸びを示しました。企業業績は為替の円安基調や米国の景気拡大などを追い風に上半期は好調を維持した一方、下半期は中国や欧州の景気減速などが逆風となり、製造業を中心に収益の悪化懸念が強まりました。株式市場では、一旦は日経平均株価が約27年ぶりの高値をつけましたが、年末にかけて大きく下落し、その後、反発に転じたものの、戻りは限定的なものにとどまりました。このような環境の下、当社グループの業績は、投資信託の期中平均残高が増加したことにより信託報酬は増収となりましたが、株式委託手数料及び投信募集手数料の減収により、連結経常利益は5億70百万円(前連結会計年度比83.3%減)となりました。 (株式部門)当連結会計年度の株式市場におきましては、米国の金利上昇を受けた円安・ドル高の進行に加え、米中貿易協議の開催を受けて貿易摩擦への懸念が一旦後退したことで、日経平均株価は5月中旬に23,000円台を回復しました。その後、欧州政治の先行き不透明感が強まり新興国からの資金流出懸念も広がったことなどから、5月下旬から9月上旬にかけては保合い相場が続きました。9月中旬以降は一段の円安進行や米国株の上昇などを追い風に上昇基調へと転じ、日経平均株価は10月2日に24,270円と約27年ぶりの高値をつけました。 しかし、米中貿易摩擦の激化や世界経済の減速などに対する警戒感が強まる中、米金融当局が利上げを継続する姿勢を示したことが嫌気され、年末にかけて株式市場は調整色を強める展開となりました。年明け以降は米金融当局が引き締め路線の見直しを表明したうえに、米中の貿易協議の進展を伝える報道も相次いだことで持ち直しの動きを見せましたが、期末を前に慎重姿勢を崩さない投資家も多く、日経平均株価の戻りは限定的なものにとどまりました。 このような中、自動車産業の新たな潮流である「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」に関連した業績拡大期待の大きい銘柄、決済プラットフォームを提供するフィンテック(金融とテクノロジーの融合)関連銘柄や優れた人工知能(AI)技術を有する人材関連銘柄、第5世代移動通信システム「5G」関連やバイオ医薬品関連などテーマ性のある成長期待銘柄などの選別および情報提供に注力しました。 引受業務につきましては、新規上場企業6社、既上場企業の4社の株式引受けを行いました。 以上の結果、株式受入手数料は貿易の不均衡や知的財産権の侵害をめぐる米中の対立が続く中、個人投資家の売買代金が低迷したこともあり、株式受入手数料収入は58億78百万円(前連結会計年度比21.7%減)となりました。 (債券部門)当連結会計年度の債券市場におきましては、期初0.045%で始まった長期金利(新発10年物国債利回り)が、大型減税による景気拡大やインフレ懸念を背景とした米長期金利の上昇を受け、10月初旬に0.155%と2016年1月以来の水準をつけました。しかし、年明け以降、世界経済の減速懸念が広がり、米欧中央銀行が利上げに慎重な姿勢に転じたことで利回りは低下基調を強め、当期末はマイナス0.095%となりました。このような状況の下、当社は個人向け国債の販売に注力しましたが、利回りの魅力の乏しさから販売は伸び悩み、国内の募集・売出の取扱高は326億円(前連結会計年度比11.3%減)となり、債券受入手数料収入は1億円(同13.4%減)となりました。また、債券トレーディング損益は、外国債券の取扱高が減少したこと等を受け、29百万円(同28.7%減)となりました。 (投資信託部門)当連結会計年度は、フィンテック関連企業に投資する「グローバル・フィンテック株式ファンド」の販売に注力し、残高の増加に努めました。 また当連結会計年度の後半には、日本の上場リート(不動産投資信託)に投資する「ニッセイJリートオープン」の販売に注力しました。さらに昨年12月からはバランス型の「NWQフレキシブル・インカムファンド」の販売を開始しました。 外債投信では、米国の金利上昇局面においても安定的な運用成績が期待できる「PIMCOインカム戦略ファンド」に注力しました。 また、「投信NAVI(投信分析・販売支援ツール)」やタブレット端末を積極的に活用し、お客様の保有ファンドのフォローやポートフォリオ分析などによるサービスの向上、分かり易い説明による販売促進に努めました 。しかしながら、国内外で不透明感が強まる中、新規資金での販売が伸び悩んだこともあり、株式投資信託の取扱高は1,326億円(前連結会計年度比36.3%減)となり、募集手数料は33億45百万円(同36.2%減)となりました。また、基準価額の下落などもあり、3月末の株式投資信託残高は7,599億円(同1.9%減)となりました。その一方で、当連結会計年度前半の残高が高水準であったことから信託報酬は54億44百万円(同2.6%増)と過去最高となりました。なお、2018年4月にスタートした「第三次株式投信純増3ヵ年計画」は、1年が経過しましたが、純増は163億円(達成率19.5%)にとどまりました。 (オ