経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 Ⅰ.経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における本中金グループ(本中金および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 (金融経済環境) 当連結会計年度におけるわが国経済は、海外経済の減速による輸出の弱含みや消費税率引上げによる影響がみられた中においても、良好な雇用・所得環境を背景に緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、年度末にかけて、新型コロナウイルス感染症の拡大により、経済活動を抑制する動きが広がるなど、国内外で厳しい状況となりました。 また、金融市場環境においては、堅調な企業業績を背景として、2019年12月には日経平均株価は24,000円台まで上昇したものの、2020年3月には一時16,000円台まで下落するなど、金融市場が大きく変動する展開となりました。 長期金利(10年国債利回り)についても、概ね0%以下の水準で推移してきたものの、2020年3月には世界各国の財政出動による金利上昇圧力を受けて、一時0.1%近辺まで上昇しました。 (業績) 当連結会計年度は、法人営業推進の強化、グローバル分散投資の継続、オルタナティブ投資の拡充などを進めることで、安定的な収益確保を目指しました。 その結果、当連結会計年度においては、以下のとおりの業績となりました。 ・損益の状況 経常収益は、前年度比82億円、2.8%増収の3,019億円となりました。これは、投資信託等の分配金の増加や含み益の実現による有価証券利息配当金の増加等によるものです。一方、経常費用は同149億円、6.5%増加の2,452億円となりました。これは、ポートフォリオのリバランスによる金融派生商品費用の増加等によるものです。 これらの結果、経常利益は、前年度比67億円、10.6%減益の567億円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度比45億円、10.1%減益の402億円となりました。 また、報告セグメントである信金中央金庫の事業における経常収益は、前年度比78億円、3.0%増収の2,665億円となりました。一方、経常費用は、同137億円、6.8%増加の2,138億円となりました。 これらの結果、経常利益は、前年度比59億円、10.1%減益の526億円、当期純利益は、同43億円、10.3%減益の379億円となりました。 なお、本中金においては、連結決算に占める単体決算の割合が高いことから、単体決算と連結決算は、ほぼ同様の結果となります。 ・資産、負債等の状況 資産の部合計は、前年度末比1兆1,747億円増加し40兆8,680億円となりました。このうち現金及び預け金は、日銀当座預け金の増加を主因に、同1,851億円増加し13兆5,320億円となりました。一方、貸出金は、国・政府関係機関や事業会社向け貸出の増加を主因に、同1兆4,293億円増加し8兆4,681億円となりました。また、有価証券は、国債の減少を主因に、同1,274億円減少し16兆4,562億円となりました。 負債の部合計は、前年度末比1兆2,849億円増加し39兆3,178億円となりました。このうち、預金は、定期性預金の増加を主因に、同2,325億円増加し31兆1,738億円となりました。また、借用金は、日銀からの借入金の増加により、同1兆2,838億円増加し、3兆2,509億円となりました。 純資産の部合計は、その他有価証券評価差額金および繰延ヘッジ損益の減少等により、前年度末比1,101億円減少し1兆5,502億円となりました。 なお、不良債権比率は、前年度末比0.07ポイント低下の0.27%となり、貸出資産は引き続き極めて高い健全性を維持しています。 (キャッシュ・フローの状況) 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、資金の運用・調達、貸出金や預金の増減等の「営業活動によるキャッシュ・フロー」が前年度比4,601億円減少の3,327億円の収入、有価証券の取得・売却・償還等の「投資活動によるキャッシュ・フロー」が同5,630億円減少の392億円の支出、配当金の支払いや劣後特約付借入金の返済等の「財務活動によるキャッシュ・フロー」が同2,269億円増加の196億円の支出となりました。 その結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前年度末比2,738億円増加の13兆1,275億円となりました。 また、当連結会計年度末での調達・運用の状況については、信用金庫からの定期性預金や日銀からの借入金を中心に資金調達額が1兆2,660億円増加しました。一方で、資産運用額は9,038億円増加しました。内訳を見ますと、有価証券運用や短期市場運用が償還や売却、金利の低下を主因に6,416億円減少しましたが、国・政府関係機関や事業会社向け貸出を中心に貸出金が1兆4,293億円増加しました。 (1) 国内・海外別収支 当連結会計年度において、国内では、資金運用収支が前連結会計年度比192億17百万円増加し936億15百万円、信託報酬が同3億60百万円増加し7億59百万円、役務取引等収支が同1億2百万円増加し290億89百万円、特定取引収支が同18億20百万円減少し16億69百万円、その他業務収支が同9億36百万円減少し△84億60百万円となりました。 海外では、資金運用収支が前連結会計年度比1百万円増加し1億19百万円、役務取引等収支が同11百万円減少し△45百万円、特定取引収支が同54百万円増加し3億33百万円、その他業務収支が同6百万円減少し△0百万円となりました。 以上により、合計では、資金運用収支が前連結会計年度