経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境は底堅く、景気は緩やかな回復基調で推移してきたものの、消費税増税前の駆け込み需要の反動減の影響、中国景気の後退に伴う輸出の低迷やインバウンド消費の減少等により、マイナス成長となりました。また、世界経済は、米中の貿易摩擦解消へ向けた第1段階の合意や英国のEUからの離脱が合意されるなど、回復への期待感があったものの、昨年末に発生した新型コロナウイルスの感染拡大により、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響が懸念され、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。このような環境のもと、当社グループは、2019年5月14日付「中期経営計画2019(Fly for the bright future)の実施について」を公表し、引き続き「経営体制の強化」「新成長ドライバーの確立」に取り組んでまいりました。特に新たな収益事業の早期立ち上げを目指し、会社の柱となるライフサイクルの長い事業として、ナノマテリアルの研究開発・製造及び販売を行う「ナノマテリアル事業」を開始しております。ナノマテリアル事業については、有償でのサンプル出荷や引合いは引き続き増加しました。量産用の販売には至らなかったものの、顧客での評価や検証プロセスは進展しました。断熱材事業については、国内は継続的に認知度が高まってきており新規顧客は引き続き増加しているものの、工事案件の受注の時期ずれ等により、前年同期の売上を下回りました。連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司においては、積極的な設備投資による生産能力・製品品質向上への取り組み等により受注が引き続き堅調に推移し、前年同期の売上を上回り、断熱材事業の売上高が前年同期比5.1%の増加という結果となりました。この結果、当連結会計年度の売上高は、2,751百万円(前年同期比11.5%減)となりました。利益面は、営業利益55百万円(前年同期は営業損失62百万円)、経常利益48百万円(前年同期は経常損失50百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失13百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失506百万円)となりました。 各セグメントの業績は次のとおりであります。なお、第1四半期連結会計期間より、ナノマテリアル事業を開始しており、当該事業の経営成績は「その他事業」セグメントに含めております。 アーカイブ事業当事業は、重要な情報を長期に亘って保存及び利用するための長期保存用光ドライブと長期保存用光ディスクの販売を行う「アーカイブ」と、産業用及びAV機器用光ドライブの開発・製造・販売を行う「ストレージソリューション」が含まれます。アーカイブは、企業活動によって得られた過去の蓄積データの長期保存と、保管コスト削減を目的とした需要に対し、長期保存用光ドライブ及び長期保存用光ディスクを起点としたソリューション提案を行い、放送局等を中心としたプロフェッショナルディスクの販売が増加しました。また、カメラ人気の高まりを背景とした、写真プリント店の端末向け保存用光ドライブ及び光ディスクの受注が増加しました。ストレージソリューションは、産業機器用光ドライブ搭載率の低下スピードは速まる徴候が見られ、国内及び北米需要が減少し、前年同期の売上を下回りました。以上により、アーカイブ事業の売上高は1,109百万円(前年同期比16.6%減)となりました。 断熱材事業当事業は、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において、電子部品用副資材、耐火材料及び関連製品の開発・製造・販売を行っております。また、当社でも同社製品を中心とした輸入販売を行っております。国内では、新規顧客は引き続き増加しているものの、工事案件の受注の時期ずれ等により、前年同期の売上を下回りました。阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司は、主力製品や工業炉等の受注が引き続き堅調に推移し、前年同期の売上を上回りました。以上により、断熱材事業の売上高は1,559百万円(前年同期比5.1%増)となりました。 インダストリアルソリューション事業当事業は、オーディオ・ビデオ機器やコンピュータ周辺機器等の規準及び調整用テストディスク等の開発・製造・販売を行う「テストメディア」と、各種ディスクの特性テスト受託等を行う「テスティング」が含まれます。テストメディアは、主要顧客であるカーオーディオ・カーナビ等の車載機器メーカー向けの販売が、テストメディア使用量の減少等により、計画を大幅に下回りました。また、AV機器市場及びPC市場においても、光ディスク以外の媒体への移行が引き続き進んでいることから、需要は減少しました。テスティングは、光ディスクの市場縮小により受託件数は減少しました。以上により、インダストリアルソリューション事業の売上高は78百万円(前年同期比40.1%減)となりました。 その他事業当事業は、ナノマテリアルの研究開発・製造及び販売を行う「ナノマテリアル事業」と、中国市場でカップ式飲料の販売を行う「カップ式自動販売機のオペレーション事業」が含まれます。ナノマテリアル事業は、粉末状の炭素繊維を製品化しております。有償でのサンプル出荷や引き合いは引き続き増加しました。量産用の販売には至らなかったものの、顧客での評価や検証プロセスは進展しました。以上により、その他事業の売上高は4百万円(前年同期比1,180.8%増)となりました。 当連結会計年度末における財政状態については、以下のとおりであります。(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べて4.3%増加し、2,91