経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の概要当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が継続したものの、米中貿易摩擦などの影響が下押し圧力となり、景気に減速感が見られました。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響により、世界的に経済活動が停滞し始めるなど、景気の悪化は避けられない厳しい状況となりました。住宅業界におきましては、低水準で推移する住宅ローン金利や各種住宅取得支援策が下支えしたものの、関東圏を中心に甚大な被害をもたらした台風19号をはじめとする相次ぐ自然災害の発生や、2019年10月に実施された消費税率引き上げ等の影響もあり、新設住宅着工戸数は前年度実績を7.3%下回る883千戸となりました。このような状況の中、当社グループでは、2020年3月期を初年度とする経営五ヵ年計画「EIDAI Advance Plan 2023」を策定し、2018年の台風被災により悪化した業績の回復に全社を挙げて取り組みました。設計・製造面においては品質管理体制の徹底強化、販売面では質の高いサービスの提供に注力することにより、顧客満足度の更なる向上を目指しました。さらに、主力製品の商品構成の充実を図るなど、売上高の拡大に注力するとともに、生産拠点における生産性向上や全社ベースでの諸経費削減など徹底したコスト低減に取り組みました。一方、台風被災の影響を分析し、事業継続計画(BCP)の刷新、生産拠点の複数化、物流・情報システムの改革を推し進めることにより、事業継続態勢の強化を図りました。また、木質ボード事業の拡大を図るため、2019年5月に日本ノボパン工業株式会社との合弁会社「ENボード株式会社」を設立し、最新鋭の設備を導入した新工場を建設することといたしました。さらに、住設分野での事業を強化するため、2020年3月に株式会社ノーリツの連結子会社である株式会社アールビーから事業の一部を譲り受けることを決議しました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は、台風被災の影響からは徐々に回復しているものの、山口・平生事業所内のパーティクルボード工場を2019年9月末で閉鎖した影響に加え、台風被災の影響で前年度の受注残が大きく減少したことにより年度前半の回復が遅れたことが影響し、57,119百万円(前年同期比1.9%減)となりました。また、新設住宅着工戸数が900千戸を下回り、堅調に推移していた持家や分譲戸建が次第に減少に転じた点も減収要因となりました。一方で、市場環境の変化に対する各施策の進捗が遅れた面も否めず、回復の遅れを取り戻すことができなかった点は今後の大きな課題として認識しており、PDCAサイクルの着実な実行によるマネジメント強化を徹底してまいります。損益面では、粗利率の改善や販管費の徹底した削減を進めたことにより、前年同期比では改善しましたが、売上高の回復が想定より遅れたことが影響したため、会社計画とは乖離し、営業損失750百万円(前年同期は営業損失1,609百万円)、経常損失647百万円(前年同期は経常損失1,400百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失934百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失3,434百万円)となりました。また、中期的な経営指標として売上高経常利益率5%以上及びROA(営業利益)5%以上を目標に取り組んでおりますが、前述のとおり、営業損失及び経常損失を計上したため、目標は未達となりました。 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。(住宅資材事業)住宅資材事業では、フローリング、室内階段、室内ドア、収納等の色柄、デザインを体系化した主力ブランド「Skism(スキスム)」の拡販に製販一体となって取り組みました。さらに、木目デザインの室内ドアや収納扉に、金属や大理石などの異素材を表現した化粧シートを採り入れた「マテリアルミックスデザイン」を追加するなど、商品構成の充実を図りました。このほか、各分野において推進した取組は以下のとおりです。建材分野では、壁材として凹凸のある立体的な意匠を実現した「銘樹ブロックウォール」を発売し、銘樹製品でフローリングと壁材のコーディネートを可能にするなど、銘樹ブランドのより一層の強化を図りました。また、室内階段では、お客様から高い評価をいただいている正寸プレカットの提案を強化し、販売量が増加しました。内装システム分野では、主力製品である室内ドア、造作材、クロゼット、シューズボックスの拡販に注力するとともに、新製品としてコンパクト収納「ルルボ」や宿泊施設向けのシステム家具「Orroom(オアルーム)」を発売するなど、収納製品の強化を図りました。特に「Orroom(オアルーム)」は、様々な空間をつくることが可能な特注家具製品であり、非住宅分野の開拓に向けて更なるラインナップの拡充を図ります。住設分野では、ワークトップの厚みを20mmに抑えたシャープなデザインが特長のシステムキッチン「ラフィーナ ネオ」の販売促進に注力しました。住宅資材事業の売上高は各施策の効果もあり徐々に増加しましたが、台風被災の影響で前年度の受注残が減少したことにより年度前半は回復が遅れた結果、売上高は51,365百万円(前年同期比0.2%減)、セグメント利益は620百万円(前年同期はセグメント損失358百万円)となりました。 (木質ボード事業)木質ボード事業では、置床及び木工用などの素材パーティクルボードが販売面で苦戦を強いられました。また、ENボード株式会社を設立したことに伴い、山口・平生事業所内のパーティクルボード工場を2019年9月末で閉鎖したため、素材パーティクルボードの販売量が減少しました。これらの結果、木質ボード事業の売上