経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(業績等の概要)(1) 業績当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用情勢や所得環境の改善が続く中、製造業の生産や設備投資の一部に弱さが見られたものの、企業収益は総じて底堅く推移し、景気は緩やかな回復基調が続きました。一方、海外の景気については、緩やかな回復傾向が見られたものの、米中貿易摩擦の長期化や中国経済の減速、英国のEU離脱、サウジアラビアの石油施設攻撃による中東情勢の緊迫化、戦後最悪と言われる日韓関係の悪化等に加えて、昨年末から中国湖北省武漢市を中心に感染が拡大した新型コロナウイルスの問題が発生し世界経済に大きな影響を与える事態となったことから、先行き不透明な状況となりました。このような状況の下、試験機事業では、金属、コンクリート、木材等の各種材料の評価試験、エンジン等の動力・性能試験、各種素材の環境試験など各分野における業界トップレベルの品揃えを強みに、開発・設計・生産からメンテナンス・校正まで、技術と実績に裏付けられたワンストップソリューションを提供することにより、鉄鋼、自動車、鉄道、産業機器等のメーカーや各種研究機関、学校、官公庁など幅広いユーザーからご支持をいただくことができました。エンジニアリング事業では、従前より特許を有するゆるみ止め製品(ナット・スプリング)や道路関係や建設関係の企業との共同特許製品等のインフラマーケットへの浸透・市場シェア拡大に努め、着実に増収増益につなげることができました。従前エンジニアリング事業に含めていた一般消費者向けの生活関連商品の販売につきましては、当連結会計年度から開始した海外向けの商品の仕入・販売と合わせて商事事業として区分することといたしましたが、海外向け商品の販売の売上金額が大幅に増加し、ゆるみ止め製品の売上を上回ることとなったため、エンジニアリング事業とは別のセグメントとして表示することといしたしました。海外事業では、中国子会社の無錫三和塑料製品有限公司においてオフィス家具部品や家電部品、自動車関連部品等のプラスチック成型品の製造・販売を行っておりますが、ここ数年業績が落ち込んでいるため、早期の黒字化に向け、経費の削減に取り組むとともに、日本の企業を中心に新たな受注を獲得すべく、営業活動に注力いたしました。以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高7,439,656千円(前年同期比38.3%増)、経常利益375,541千円(前年同期比32.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は303,859千円(前年同期比44.0%減)となりました。なお、前年同期におきましては、無錫三和塑料製品有限公司の本社工場が無錫市政府による収用を受け、当該収用補償金を特別利益に計上したことなどの特殊要因が含まれております。セグメントの業績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。① 試験機事業試験機事業では、既存製品の高性能化・高機能化等のブラッシュアップや、受注生産製品・パーツの標準化の推進、個別製品原価管理の徹底による原価低減等を継続して収益基盤の強化を図ってまいりました。その結果、好調な受注環境を背景に前年度を上回る売上高を確保することができました。また、受注高につきましては、研究開発を中心とした企業の設備投資が堅調であったことから、期後半から落ち込みが見られてきたものの、総じて好調に推移しました。 以上の結果、試験機事業の売上高は3,437,245千円(前年同期比1.7%増)、営業利益は609,162千円(前年同期比13.6%減)となりました。 ② 商事事業商事事業では、従来からの一般消費者向けの生活関連商品の販売に加えて、当連結会計年度から国際的な商取引に焦点を置いた新たなビジネスを開始し、海外向けの商品の仕入・販売の金額が大幅に増加したため、事業セグメントを分けることといたしました。当該事業につきましては、従来からの訪日客をターゲットにした量販店向け商品の販売はインバウンド需要の動きに左右され一部商品に伸び悩みが見られたものの、海外向けの商品取引は順調に売上を伸ばすことができ、全体としては、売上高・利益ともに前年度を上回ることができました。以上の結果、商事事業の売上高は2,788,728千円(前年同期比866.0%増)、営業利益は49,003千円(前年同期比118.1%増)となりました。 ③ 海外事業海外事業では、米中貿易摩擦による関税引上げの影響による仕入コストの増加、中国を起点としたサプライチェーンの毀損などにより、北米向けのオフィス家具部品を中心に売上高が大幅に減少することとなったため、新たな受注を獲得すべく営業活動に取り組むとともに、売上減少に対応すべく、コスト管理を徹底し、購買管理の改善・強化、人員の削減、適正配置等の施策を講じました。その結果、売上高は前年度を大きく下回り、赤字を継続することとなりましたが、コスト削減策の実施により前年度に比べ損益は改善いたしました。以上の結果、海外事業の売上高は844,014千円(前年同期比42.5%減)、営業損失は77,669千円(前年同期は182,939千円の営業損失)となりました。 ④ その他事業その他事業のうちエンジニアリング事業では、ゆるみ止めナット・スプリングについては、高速道路や橋梁、エネルギー関係等の社会インフラ向けや国内建設市場向けに製品の浸透と市場シェアの拡大に努めた結果、インフラ向けの製品を中心に販売が好調に推移し、前年度を上回る売上高を確保することができました。以上の結果、その他