経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】経営成績等の状況の概要(1)財政状態当連結会計年度末(以下「当期末」という。)の資産合計は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)に比べ8,481百万円増加し、921,900百万円となりました。流動資産は5,479百万円減少の576,056百万円、非流動資産は13,960百万円増加の345,843百万円となりました。流動資産の減少は、現金及び現金同等物が7,240百万円増加したこと、売上債権及びその他の債権が15,294百万円減少したこと、その他の金融資産が2,229百万円増加したこと等によるものであります。非流動資産の増加は、使用権資産が前期末に比べ16,266百万円増加したこと、その他の非流動資産が4,085百万円増加したこと等によるものであります。使用権資産の増加は、IFRS第16号「リース」の適用によるものであります。当期末の負債合計は、前期末に比べ19,464百万円増加し、231,696百万円となりました。流動負債は3,416百万円増加の161,895百万円、非流動負債は16,047百万円増加の69,800百万円となりました。流動負債の増加は、仕入債務及びその他の債務が6,076百万円減少したこと、未払法人所得税等が4,962百万円増加したこと、その他の金融負債が2,440百万円増加したこと、その他の流動負債が2,448百万円増加したこと等によるものであります。非流動負債の増加は、その他の金融負債が18,473百万円増加したこと、確定給付負債が2,048百万円減少したこと等によるものであります。当期末の資本合計は、前期末に比べ10,983百万円減少し、690,204百万円となりました。これは、利益剰余金が、親会社の所有者に帰属する当期利益、配当金等により前期末に比べ21,496百万円増加したこと、自己株式が16,424百万円増加したこと、その他の資本の構成要素が16,020百万円減少したこと等によるものであります。 (2)経営成績当連結会計年度における経済環境は、米中貿易摩擦のみならず経済の先行きに対する不確実性が高まり、世界経済全体にマイナスの影響を与えました。米州においてはGDP成長率の鈍化がみられ、欧州においては英国のEU離脱問題もあり需要は低調に推移しました。中国においては対米を中心とした輸出入の減少や製造業における景況感の低下が見られました。当社グループの主要な市場においては、自動車市場において生産台数の減少が顕著となりました。スマートフォンも同様に生産台数は伸長しなかったものの、ディスプレイにおける新たな変化が見られました。また、年度末にかけてCOVID-19が拡大し、世界の各エリア・地域における外出規制や物流の停滞などによる実体経済への影響が深刻化しました。これらへの対応として、Nittoグループでは従業員の安全を最優先にテレワークなどを推進し、各国政府の要請に応じた形での対応を図っています。生産においては、中国エリアで一時的に稼働を停止したものの、春節以降、順次再開を進めました。一方、米州、EMEA、アジアの一部の現地法人では稼働が停止した状況が継続しました。なお、当連結会計年度においては、COVID-19による経営成績への影響は限定的でした。以上の結果、売上収益は前連結会計年度と比較し、8.1%減(以下の比較はこれに同じ)の741,018百万円となりました。また、営業利益は24.8%減の69,733百万円、税引前当期利益は24.9%減の69,013百万円、当期利益は29.1%減の47,224百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は29.2%減の47,156百万円となりました。 セグメント別の経営成績① インダストリアルテープ基盤機能材料では、エレクトロニクスの市場が低迷し、スマートフォン用途、電子部品の製造工程で使用される材料の需要が伸びませんでした。一方、半導体市況が低調ななかで、製造工程で使用される関連材料は堅調に推移しました。また、新たな地域への拡販に対応するため、トルコのグループ会社で製造開発しているおむつ用部材の生産体制を強化しました。当部材は市場エリアの拡張と成人用途への展開を見込んでおります。また、「有機溶剤フリーの両面接着テープ」に対する需要が堅調であり、引き続き、モノ作りにおける環境への貢献を進めてまいります。トランスポーテーション事業は、欧米や中国をはじめ世界の主要な自動車市場において生産台数が減少し需要が低調に推移しました。加えて、年度末にかけてCOVID-19の影響により、欧米やアジアにおいてグループの工場での稼働が停止となるなどの影響が出ました。以上の結果、売上収益は317,921百万円(10.5%減)、営業利益は20,752百万円(33.2%減)となりました。 ② オプトロニクス情報機能材料は、スマートフォンに関して、生産台数の伸長は見られませんでしたが、ディスプレイの大型化に伴う光学フィルムの異形加工に対応しました。その結果、当用途の経営成績は前連結会計年度に比して好調に推移しました。TV市場は、パネルメーカーの供給能力の拡大にともない、需給バランスが大きく変化しております。このような環境のなか、当用途では高付加価値領域へ注力いたしました。なお、汎用偏光板の技術供与によるロイヤリティ収益は、前連結会計年度にその一部を計上しましたが、新たな収益は翌連結会計年度以降において実現する見通しです。プリント回路では、HDDの生産台数がパーソナルコンピューター用途をはじめ低調に推移したものの、データセンター用途の高容量化にともない、需要が回復基調で推移しました。HDD以外の用途では、ワイヤレ