経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、国内では、昨年4月の診療報酬改定や2025年に向けて各都道府県が策定した地域医療構想に基づき、病床機能の分化・連携による地域完結型の医療体制の構築が進められました。医療機器業界においても、各企業は医療の質向上と効率化、地域医療連携に寄与するソリューション提案がより一層求められる状況となりました。海外では、米国の保護主義的な通商政策や新興国通貨の下落等の影響が懸念されたものの、医療機器の需要は総じて堅調に推移しました。 このような状況下、当社グループは、3ヵ年中期経営計画「TRANSFORM 2020」を推進し、「高い顧客価値の創造」「組織的な生産性の向上」による高収益体質への変革を目指すとともに、「地域別事業展開の強化」「コア事業のさらなる成長」などの重要課題に取り組みました。商品・サービス面では、急性期病院向けに中位機種ベッドサイドモニタを発売しました。生体情報モニタとしては初めて、超音波プローブとUSB接続しエコー画像を表示できる機能を搭載しています。また、当社初となる一体型の全自動血球計数・免疫反応測定装置やノートパソコンをベースとするコンパクト脳波計を発売したほか、医療機器リモート監視サービスを開始しました。PAD市場(※)向けには、一般家庭向けAEDや日英バイリンガルに対応したカラー画面付AEDを発売しました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は前期比2.6%増の1,787億9千9百万円の増収となり、営業利益は前期比3.6%増の150億4千4百万円、経常利益は前期比9.4%増の158億6千7百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失として当社の子会社である日本光電アメリカ㈱における労務問題に関する仲裁の進捗状況等を踏まえ訴訟損失引当金繰入額を計上した一方で、前期における米国税制改正の影響の反動により税金費用が減少したことから、前期比22.3%増の111億9千1百万円となりました。 <市場別の状況> 国内市場においては、医療制度改革など市場環境の変化に対応するため、一昨年の販売子会社制から支社支店制への移行に続き、昨年4月に医療需要が増加する首都圏に営業リソースを重点的に配備しました。急性期病院、中小病院、診療所といった市場別の取り組みを強化するとともに、消耗品・保守サービス事業の拡大に注力した結果、売上を伸ばすことが出来ました。市場別には、PAD市場におけるAEDの販売が好調に推移したほか、官公立病院市場も診断情報システムや臨床情報システムの更新商談の受注もあり、堅調でした。大学、私立病院市場の売上は前期並みを維持しましたが、診療所市場の売上は自社品販売の注力により現地仕入品が減収となったことから前期実績を下回りました。この結果、国内売上高は前期比1.6%増の1,302億2千3百万円となりました。 海外市場においては、米州では、生体情報モニタリング事業の強化、脳神経系群の営業体制整備を進める米国が好調に推移しました。中南米は、ブラジル、メキシコが好調だった一方、チリ、コロンビアが低調に推移したことから、減収となりました。欧州では、フランス、イギリスは好調に推移したものの、ロシア、トルコが低調だったことから、減収となりました。アジア州では、中国、タイが好調に推移したほか、インドの売上も回復しました。また、カタールにおける大口商談の受注も寄与しました。その他地域は、エチオピアなどアフリカが低調に推移しました。この結果、海外売上高は前期比5.4%増の485億7千5百万円となりました。 ※PAD(Public Access Defibrillation):一般市民によるAEDを用いた除細動。PAD市場には公共施設や学校、民間企業などが含まれる。 <商品群別の状況>[生体計測機器]国内では、脳神経系群、心電計群は前期実績を下回ったものの、心臓カテーテル検査装置群や診断情報システムが好調に推移しました。海外では、心電計群は前期実績を下回ったものの、脳神経系群が好調に推移しました。この結果、売上高は前期比3.7%増の407億7千3百万円となりました。[生体情報モニタ]国内では、臨床情報システムが好調だったほか、センサ類などの消耗品も堅調に推移しました。海外では欧州での売上は微減、その他地域は低調でしたが、米州、アジア州で売上が大幅に伸長しました。この結果、売上高は前期比4.6%増の619億7千8百万円となりました。[治療機器]国内では、AED、人工呼吸器が好調に推移した一方、現地仕入品が前期実績を下回ったことから、全体では前期並みとなりました。海外では、除細動器は前期好調の反動により減収となったものの、AEDは堅調に推移しました。この結果、売上高は前期比0.8%増の331億4千9百万円となりました。[その他]国内では、診療所向けに発売した全自動血球計数・免疫反応測定装置が売上に寄与したほか、医療機器の設置工事・保守サービスが好調に推移しました。海外では、血球計数器は中南米、アジア州を中心に好調でしたが、現地仕入品が前期実績を下回りました。この結果、売上高は前期比0.2%増の428億9千8百万円となりました。 売上高を商品群別に分類すると次のとおりです。 金額(百万円)対前期増減率(%)生体計測機器40,773+ 3.7生体情報モニタ61,978+ 4.