経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、輸出を中心に弱さが残りながらも、個人消費は持ち直し、企業収益は高い水準で底堅く推移したことなどから緩やかに回復いたしました。当社の主な販売分野である半導体業界におきましては、市場環境の悪化に伴う設備投資の中止や先送りが継続していましたが、ロジック*1向けの設備投資の回復が先行して始まり、年度末にかけては、メモリ*2メーカー向けで設備投資再開の動きが出始めるなど、回復傾向がみられております。FPD業界におきましては、大型液晶向け設備投資が高水準で推移するなか、停滞していた中小型有機EL投資が再開しました。しかし、一方で、中国向けの大型液晶投資には、一部に中断の動きが出ております。このような経済状況のもと、半導体分野では、当社は次世代の量産品につながる試作品の受注に力を入れつつ、前事業年度に取得した出水事業所の整備や自動化設備の構築を行いました。また、新規に採用した社員の教育や試作能力の強化に注力いたしました。FPD分野では、大型電子ビーム溶接機*3(EBW)の設置を進め、受注活動を行っております。その他分野におきましては、太陽電池製造装置部品の受注に注力いたしましたが、市場環境の変化から投資計画が先送りされており、受注に至りませんでした。費用面では、前事業年度において設備投資した出水事業所の生産設備等に関連する減価償却費や労務費等の増加により製造原価が増加いたしました。なお、足元では市場環境の停滞により工場稼働率は落ち込んでおりますが、来春以降に予想される市場回復に向けて増加した生産力は維持する方針を持っております。また、申請を行いながらも、決定時期を保守的に翌年度と見込んでいた企業立地促進補助金が年度内に確定し特別利益113百万円が発生いたしました。この結果、当事業年度の業績は、売上高が4,019百万円(前期比12.4%減)、営業利益は495百万円(前期比59.9%減)、経常利益は477百万円(前期比60.6%減)、当期純利益は436百万円(前期比49.6%減)となりました。なお、当社は精密部品事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。*1 ロジック半導体とは、演算や論理処理を行う半導体素子です。*2 メモリ半導体とは、記憶を保持する半導体素子です。*3 電子ビーム溶接機とは、真空中でプログラム通りに、高出力の電子ビームを使い溶接を行う装置です。②キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,263百万円となり、前事業年度末と比較して348百万円減少しております。主な要因は、営業活動によって獲得した1,052百万円のキャッシュ・フロー及び、有形固定資産の取得等を行った投資活動に伴う支出1,496百万円並びに長期借入金による収入により財務活動によるキャッシュ・フローが96百万円であったことによるものであります。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は、1,052百万円(前年同期は829百万円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益585百万円、減価償却費500百万円を計上したこと、利息の支払額18百万円、売上債権の減少による資金の増加401百万円、たな卸資産の減少による資金の増加29百万円、仕入債務の減少による資金の減少27百万円等があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、1,496百万円(前年同期は2,458百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,452百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は、96百万円(前年同期は1,814百万円の獲得)となりました。これは長期借入れによる収入700百万円、長期借入金の返済による支出344百万円、配当金の支払による支出258百万円等によるものであります。 (参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移 2015年8月期2016年8月期2017年8月期2018年8月期2019年8月期自己資本比率(%)32.738.157.963.563.7時価ベースの自己資本比率(%)167.2146.4278.1187.8138.1キャッシュ・フロー対有利子負債比率2.02.22.52.82.5インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)29.822.929.250.756.1自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注)1.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式総数をベースに計算しております。2.キャッシュ・フローは、営業活動キャッシュ・フローを利用しております。3.有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。③生産、受注及び販売の実績当社は、精密部品事業の単一セグメントであるため、セグメントの記載に代えて製品分野別に記載しております。a.生産実績当事業年度の生産実績を製品分野別に示すと、次のとおりであります。製品分野別の名称当事業年度(自 2018年9月1日至 2019年8月31日)前年