経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 (1)経営成績等の状況の概要①経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、民間企業の設備投資や個人消費が堅調に推移しましたが、米中間をはじめとする各国間の通商摩擦問題の解決が長引いていることによる経済成長鈍化懸念により輸出産業を中心に先行きが不透明な状況が続きました。また、10月1日の消費税率改定や、2月以降新型コロナウィルス感染症(以下、「感染症」とする)対策として外出自粛が強く要請されたことにより、個人消費の減少等を中心に景気が急減速する局面となりました。ステンレス特殊鋼業界におきましては、昨年度から続いた市中在庫増加による需給バランス調整は終息したものの、工作機械関連や自動車関連等の一部分野で需要が低迷しました。当社の戦略分野である高機能材につきましては、排煙脱硫装置・船舶向けSOxスクラバーなど環境・エネルギー分野向け用途の拡大が継続したほか、石油・ガス向け用途やプレスプレート用途など幅広い分野において、海外向けを中心に需要は堅調に推移致しました。当社グループの当連結会計年度の販売数量につきましては、前年同期比8.3%減(高機能材4.9%減、一般材7.6%減)となり、売上高は136,373百万円(前年同期比7,366百万円減)となりました。また、利益面につきましては、営業利益7,838百万円(前年同期比1,605百万円減)、経常利益6,342百万円(前年同期比1,836百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益5,325百万円(前年同期比2,361百万円減)となりました。 ②財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は158,568百万円となり、前連結会計年度末比8,453百万円増加しております。これは主として現金及び預金の増加(11,132百万円)によるものであります。当連結会計年度末における負債の額は107,437百万円となり、前連結会計年度末比5,262百万円増加しております。これは主として借入金及び社債の増加(10,723百万円)、支払手形及び買掛金の減少(3,340百万円)によるものであります。当連結会計年度末における純資産の額は51,131百万円となり、前連結会計年度比3,191百万円増加しております。これにより自己資本比率は32.2%となりました。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(6,144百万円)、たな卸資産の減少(1,931百万円)、売上債権の減少(1,384百万円)等により、7,979百万円の収入(前連結会計年度比1,192百万円の収入減少)となりました。当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形・無形固定資産の取得(5,505百万円)等により、5,511百万円の支出(前連結会計年度比696百万円の支出減少)となりました。当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行(5,000百万円)及び償還(754百万円)長期借入金の調達(11,401百万円)及び返済(8,859百万円)等により、8,692百万円の収入(前連結会計年度比11,109百万円の収入増加)となりました。以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物残高は、換算差額を含めて17,398百万円となり、前連結会計年度比11,141百万円増加いたしました。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと以下のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比増減(%)ステンレス鋼板及びその加工品事業101,544△2.9 (注)1.金額は製品製造原価によっております。2.上記金額には消費税等は含まれておりません。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと以下のとおりであります。セグメントの名称受注高受注残高金額(百万円)前年同期比増減(%)金額(百万円)前年同期比増減(%)ステンレス鋼板及びその加工品事業135,212△6.215,743△6.9 (注)上記金額には消費税等は含まれておりません。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと以下のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比増減(%)ステンレス鋼板及びその加工品事業136,373△5.1 (注)1.上記金額には消費税等は含まれておりません。2.主要な販売先はいずれも総販売実績に対する販売実績の割合が10%未満のため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題などを背景に海外経済が減速する中、年度前半は内需により小幅ながらも成長を維持したものの、消費増税後の後半は個人消費のみならず生産活動が弱まり、更に年度末にかけて新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、景気は急速に悪化しました。ステンレス特殊鋼業界におきましては、半導体関連需要の低迷や自動車関連の需要減退により、市中在庫の調整局面が続く状況となりステンレス鋼の需要が盛り上がりに欠ける中、更に原料のニッケル価格が下落することで需要家の買い控え等も追い打ちをかける結果となりました。一方、当社の戦略分野である高機能材(ニッケルを20%以上含有する高ニッケル合金の板、帯製品)では、石油・ガス分野向け用途や排煙脱硫装置、船舶向けSOxスクラバー等の環境・エネルギー