経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況a.財政状態 当連結会計年度末における総資産は、時価下落による投資の減少などにより、前連結会計年度末に比して40億79百万円減少し、2,776億88百万円となりました。 負債の部は、会計基準の変更によりオペレーティングリース負債を計上したことや条件付取得対価に係る負債が増加したことにより、前連結会計年度末に比して76億17百万円増加し、682億40百万円となりました。 株主資本は、利益剰余金や為替換算調整勘定の減少などにより、前連結会計年度末に比して111億23百万円減少し、2,053億71百万円となりました。 以上の結果により、当連結会計年度末における株主資本比率は、前連結会計年度末に比して2.8%減少し、74.0%となりました。 b.経営成績(単位:百万円) 2019年3月期実績2020年3月期実績前期比 増減額増減率売上高194,201186,760△7,441△3.8%売上原価89,80484,959△4,845△5.4%売上利益104,397101,801△2,596△2.5%販売費及び一般管理費93,51793,927+410+0.4%有形固定資産減損損失167769+602+360.5%A:のれん及びその他の無形固定資産減損損失5,834473△5,361△91.9%営業利益4,8796,632+1,753+35.9%その他の収益・費用2,8941,487△1,407△48.6%B:有価証券・投資評価損益(純額)△5,570△3,760+1,810-税引前当期純利益2,2034,359+2,156+97.9%当社株主に帰属する当期純利益3413,472+3,131+918.2% 参考情報 ①:Aを考慮しない営業利益10,7137,105△3,608△33.7%参考情報 ②:AとBを考慮しない税引前当期純利益13,6078,592△5,015△36.9% 当社グループは、当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日)を初年度とする新しい中期経営計画をスタートさせ、「現実を直視し、将来需要を見極めた上で、果敢に改革を行い、成長にこだわる」という基本方針に沿って、各種施策を遂行しております。成長軌道への回帰と収益性改善を目指す㈱ワコールでは、3DボディスキャナーやAI(人工知能)を活用した接客システムを6店舗に導入するなど、イノベーションによるCX(顧客体験)の向上に取り組むとともに、リアル店舗とECの連携・融合に向けて顧客データベースをより効率的に活用できる環境の整備を進めました。海外事業では、課題として掲げるECでの成長機会の創出と競争力の強化に向けた取り組みを推進し、その一環として「LIVELY(ライブリー)」のブランド名称で女性用インナーウェア等の商品企画と小売販売を行っている米国の Intimates Online, Inc.(以下「IO社」)の発行済株式のすべてを2019年7月末に取得し、完全子会社化しました(買収により子会社となった「IO社」の業績については、第2四半期連結会計期間より連結対象としており、「ワコール事業(海外)」セグメントのワコールインターナショナル(米国)に含めて開示しております)。これらの諸施策を進めたものの、国内において2019年10月に実施された消費税増税後の個人消費の停滞に加え、第4四半期連結会計期間に発生した新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)拡大による世界規模での経済活動の停滞の影響を受け、当社グループの経営環境は極めて厳しい状況となりました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,867億60百万円(前期比3.8%減)となりました。国内では、消費税増税後の需要低迷の長期化に加えて、感染症が拡大した3月以降の外出自粛に伴う来店客数の減少が営業活動に影響し、また、海外では、「IO社」の新規連結効果が寄与したものの、英米における百貨店の低迷、タイの材料会社の苦戦や円高による影響(△17億81百万円)に加えて、3月以降の主要都市のロックダウン措置による実質的な経済停止が響き、ともに減収となりました。 営業利益は66億32百万円(前期比35.9%増)となりました。国内は、㈱ワコールの卸売事業の減収影響やIT関連費用の増加、海外は、「IO社」の営業損失の取り込みや買収に係る一時費用の計上に加え、タイの材料会社の有形固定資産の減損損失(7億69百万円)などの計上が影響し、ともに減益となりました。この他、のれん及びその他の無形固定資産の減損損失について、当連結会計年度は4億73百万円を計上しましたが、前連結会計年度(58億34百万円)より損失額が減少したことから増益となりました。(上表「A」) 税引前当期純利益は43億59百万円(前期比97.9%増)となりました。有価証券・投資評価損益(純額)について、当連結会計年度・前連結会計年度ともに評価損の計上となりましたが、損失額が減少した結果、増益となりました。(上表「B」)(当社は、米国会計基準を採用しており、当社及び連結子会社が保有する持分証券を公正価値で評価し、期初からの変動を「その他の収益・費用」で計上しております) 以上の結果、当社株主に帰属する当期純利益は34億72百万円となりました。また、当期の連結売上高営業利益率は3.6%、連結ROE(株主資本当社株主に帰属する当期純利益率)は1.6%となり