3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 経営成績の状況当連結会計年度における経済環境は、当初、緩やかな回復基調で推移しましたが、後半に入り、米中貿易摩擦の深刻化にともなう中国経済を中心とした世界経済の減速、ならびに消費増税後の国内消費の落ち込み、さらに新型コロナウイルス感染拡大により世界中で停滞し始めた経済活動の影響により、一層厳しく、かつ不透明な状況になっております。そのような環境のなか、当社グループでは、「21世紀型企業への変革!」を中期方針に掲げ、変化し続ける経営環境においても常にお客様のニーズに応え、安定した収益確保と継続的な成長を果たすため、“新規事業の創出”と“グローバル事業の拡大”を柱とした事業戦略を推進しております。併せて、企業の潜在力である人材力、開発力、環境対応力を高める経営を継続し、企業体質の強化に取り組んでおります。当連結会計年度の連結業績は、売上高1,202億58百万円(前連結会計年度比2.0%減)、営業利益105億2百万円(同0.8%減)、経常利益112億50百万円(同2.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益85億51百万円(同3.9%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益においては過去最高益となりました。なお、当連結会計年度の連結業績における新型コロナウイルス感染拡大による影響は軽微です。 当連結会計年度のセグメントの概況は、次のとおりであります。(車輌資材事業)国内における新車販売は比較的堅調を維持し、引き続き“革を超える新素材”「クオーレ®」や夏冬快適素材「クオーレモジュレ®」などの高付加価値商品が順調に推移しましたが、海外生産比率の増加、ならびに販売車種の一部打ち切りや商品構成の変化により、国内事業全体では、前期比で減収・減益となりました。海外では、米中貿易摩擦による米国の追加関税ならびに中国をはじめとするアジア各国での自動車販売台数の減少を受け、総じて厳しい経営環境となりました。一方で、前年度、大幅な受注増に対し生産能力の急拡大に取り組んでおりましたメキシコ工場において、課題であった生産効率と歩留まりの改善が進み、第1四半期より営業利益が黒字転換し、利益改善が図られました。海外事業全体では、市況の悪化を受け、前期比で売上高が減少したものの、営業利益は増益となりました。当事業の売上高は697億66百万円(前連結会計年度比5.5%減)、営業利益62億78百万円(同1.9%減)となりました。(ハイファッション事業)近年、アパレル業界や消費者の間で、売れ残り在庫の廃棄に対する問題意識が高まるなか、糸から縫製までのグループ一貫機能により、差別化商品を在庫レスで製造する独自のViscotecs®システムに注目が集まっております。このような社会環境のもと、ファッション向けBtoC事業においては、バーチャル試着で多様な消費者ニーズに対応し“あなただけの一着”をお届けする 「Viscotecs make your brand®」の事業展開に先行費用を投じております。また、ファッション向けBtoB事業においても、同様のビジネスモデルでの店舗販売がスタートし、その後の店舗数拡大を経て順調に推移しております。スポーツ向けBtoB事業においては、当社グループの差別化原糸と加工技術を駆使した差別化素材の販売が堅調に推移しました。しかしながら、厳しさの続く国内アパレル市場の影響を受け、KBセーレン㈱の原糸およびテキスタイル販売の売上高が減少しました。当事業の売上高は246億81百万円(前連結会計年度比2.8%減)、営業利益は11億1百万円(同4.6%増)となりました。(エレクトロニクス事業)繊維と金属の複合化技術により差別化を高めた導電性素材「プラット®」は、付加価値を高めた部品化・製品化販売で、スマートフォンやゲーム機への採用拡大が進んでおります。また、ビスコテックス・システム販売事業では、システム本体およびサプライ商品が売上高を伸ばしました。KBセーレン㈱では、スーパー繊維「ゼクシオン®」の用途拡大が大幅に進みましたが、一方で米中貿易摩擦の影響により、導電糸「ベルトロン®」等の高付加価値商品の売上高が減少しました。また、繊維機械事業を行うセーレン電子㈱および世聯電子(蘇州)有限公司においても同様の影響を受け、売上高が減少しました。なお、前連結会計年度末に連結子会社となったケイ・エス・ティ・ワールド㈱の業績が、新たに当エレクトロニクスセグメントに加わっております。当事業の売上高は107億85百万円(前連結会計年度比28.5%増)、営業利益は17億88百万円(同17.3%減)となりました。(環境・生活資材事業)新設住宅着工戸数が弱含みで推移するなか、当セグメント主力のハウジング資材事業では、優れた省エネ性能をもつ遮熱型ハウスラップ材や遮熱・高止水型ルーフィング材をはじめ、当社グループの差別化商品群が売上高を伸ばしました。環境・土木分野では、独自の繊維技術により商品化した防草シート「グラスガード®」の販路拡大が進み、また、インテリア事業も売上高を伸ばしましたが、健康・介護事業およびオフィス事業において、一部商品の販売先での在庫調整があり、売上高が減少しました。当事業の売上高は82億61百万円(前連結会計年度比3.1%増)、営業利益は8億83百万円(同2.2%減)となりました。(メディカル事業)当社の独自技術で商品化した、繭から生まれた天然成分「ピュアセリシンTM」配合のコモエー