3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度の当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が引き続き改善傾向にありましたが、米中貿易摩擦の長期化、英国のEU離脱問題などに加え、新型コロナウイルス感染が拡大する中、経済活動の停滞により、世界経済は不透明感が一層強まる状況で推移しております。このような状況の中、当社グループは持続的成長に向けたチャレンジの最終ステージとして、昨年度スタートした中期経営計画「Challenge to the Growth final stage 2018-2020」の2年目を終えました。繊維セグメントでは「自らの得意とする市場に対し独自技術で独自の素材の供給」と「企業間取引(B to B)の強化」、産業材セグメントの産業資材部門では「国内基盤の維持・強化と海外販売の促進・拡大」、機能材料部門では「新中核事業に位置付ける化成品事業、複合材料事業のさらなる業容拡張と収益拡大」を事業戦略に掲げ、取り組みを推進しております。 本年度の中期経営計画の取り組み状況は、セグメント別に次のとおりです。繊維セグメントでの「自らの得意とする市場に対し独自技術で独自の素材の供給」、「企業間取引(B to B)の強化」の方針においては、「ベトナム紡績糸の販売拡大」・「機能加工など差別化商品の販売拡大」・「差別化商材を用いたリネンサプライ用資材の販売拡大」・「デオマジック®の販売拡大」等の取り組みを実施しております。原糸販売事業におけるベトナム紡績糸の販売は堅調で売上が拡大しております。また、ベトナムには、アジア地域においての事業展開の拠点として、ホーチミン市に駐在員事務所を開設いたしました。一方、機能加工など差別化商品の販売拡大、差別化商材を用いたリネンサプライ用資材の販売拡大、デオマジック®の販売拡大は、事業展開に遅れが生じております。産業材セグメントの産業資材部門での「国内基盤の維持・強化と海外販売の促進・拡大」においては、鈴鹿工場での生産基盤の再構築を実施しており、同工場の設備投資は着実に進展しております。また、海外販売については、引き続き海外市場での販売拡大に取り組んでまいります。機能材料部門での「新中核事業に位置付ける化成品事業、複合材料事業のさらなる業容拡張と収益拡大」においては、化成品事業は、化学品・食品分野ともに堅調に推移しております。しかしながら、複合材料事業は長野事業所での航空機エンジン部材については、計画に対して遅れが生じております。このような取り組みを実施してまいりましたが、当連結会計年度の業績は、繊維セグメントにおける需要低迷と2月以降、新型コロナウイルス感染拡大に伴う消費マインドの低下等の影響により、売上高は前年度を大きく下回ることとなりました。また、収益面では、生産効率の改善、経費削減に努めましたが、売上高の減少に伴い前年度を下回ることとなりました。その結果、売上高は380億37百万円(前連結会計年度比6.8%減)、営業利益は19億58百万円(同18.6%減)、経常利益は15億73百万円(同25.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億61百万円(前連結会計年度は14億25百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりです。 (繊維セグメント)原糸販売事業は、国内市場においては、各種産地向けが中高級衣料品の需要低迷の継続により苦戦いたしましたが、海外市場においては、ベトナム、インドネシア生産糸販売が堅調に推移いたしました。輸出衣料事業は、中東民族衣装用生地輸出が現地の市況回復により、順調に推移いたしました。ユニフォーム事業は、備蓄アパレル向けユニフォーム生地販売が一部取引先の在庫過多の影響で、ニット製品販売も取引先の販売不振により苦戦いたしました。また、利益面でも価格改定効果は出てきているものの、出荷数量の減少により苦戦いたしました。また、2月以降は新型コロナウイルスの影響により、海外生産品の納期遅延、消費マインドの低下等により、各事業分野において、売上高、利益とも減少いたしました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は203億32百万円(前連結会計年度比10.4%減)、営業損失は2億72百万円(前連結会計年度は76百万円の営業損失)となりました。 (産業材セグメント)産業資材部門では、製紙用ドライヤーカンバス事業は、国内の洋紙生産量の減少および生産設備の停止により、カンバス需要が低調に推移し減収となりました。フィルター事業は、低調な海外需要を浄水場用途などの国内公共需要がカバーし微増収となりましたが、運送費等の経費増加に加え製造原価の高止まりにより微減益となりました。また、空気清浄機分野では、前年に工場空調用途での大型機器案件が集中した反動により減収となりました。機能材料部門では、化成品事業は化学品分野の中国向け輸出が年度後半から回復し、昨年並みとなりました。また、食品分野の増粘多糖類等が堅調に推移した結果、全体で増収となりました。複合材料事業は、電力分野向け複合材料部材は前年並みとなりましたが、航空機用途の受託量が減少し減収となりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は122億95百万円(前連結会計年度比3.0%減)、営業利益は8億90百万円(同