経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】1.経営成績等の状況の概要(1)経営成績の状況当事業年度につきましては、ヒアルロン酸マイクロニードル「刺す化粧品シリーズ『ヒアロディープパッチ』」の大ヒット、さらにそれに続く「刺す化粧品シリーズ」を中心とした新商品のリリースによって、売上高は10,093,343千円(前事業年度比21.4%増)、営業利益は2,915,329千円(前事業年度比56.6%増)となりました。これにより、当社が2012年5月に札幌証券取引所アンビシャス市場へ新規上場した際に掲げておりました「高い利益率を維持したままでの売上高100億円」という当初の目標を達成いたしました。当事業年度の実績値と業績予想値との比較につきましては、営業利益が当初予想2,702,418千円を212,910千円上回る2,915,329千円に達する等、各段階利益が大幅に超過した一方で、売上高は当初予想10,939,644千円を846,301千円下回る10,093,343千円となりました。売上高の業績予想値に対する未達要因といたしましては、まず、『ヒアロディープパッチ』の生産キャパシティ不足による発送遅延により、当事業年度における定期売上の積み上げが遅れたことが挙げられます。発送遅延期間中は、売上の約7割を支える定期顧客への発送を優先したため、既存の定期顧客への発送は滞りなく対応できましたが、新規ご注文分の発送が最大で約3ヵ月遅延いたしました。当社は、新規で獲得したお客様が定期会員に切り替わり、その後も継続的に商品を購入していただくことで安定成長する定期購入型のビジネスモデルを採用しておりますが、今回の発送遅延により新規で獲得したお客様の定期会員への移行時期が遅れたことで、約160百万円の定期売上が当事業年度内に計上できませんでした。なお、発送遅延に関しましては、生産キャパシティの増強により2019年12月には完全に解消しており、現在は正常に出荷されております。次に、当事業年度の後半において4つの原因により新規獲得件数が伸び悩んだことが挙げられます。1つ目は、将来の売上および利益のさらなる拡大のため重点的に取り組んだ集客体制の整備において、積極的な採用により集客部門の人員拡大は順調に進んだものの、教育が追いつかなかったことにあります。ウェブマーケティングで効果を上げるためには、「ウェブ広告配信の適切な運用(広告の費用対効果を鑑みた適切な予算管理や、広告の配信管理、広告出稿メディアの選定、配信対象となるユーザーの選定など)」と「適切な広告クリエイティブ(ユーザーの購買意欲を高められるような広告、販売ページなどの制作物)」が重要です。「ウェブ広告配信の適切な運用」に関しては前事業年度から当事業年度にかけて、「広告最適化のための分析・運用システム(以下、自社広告システム)」の完成および運用メンバーのスキルアップにより、適切な運用ができる体制がほぼ整いました。しかし、「適切な広告クリエイティブ」についてはメンバーが急速に増加したため、体制の整備や教育が十分に追いつきませんでした。通信販売においては「商品力」はもちろんのことながら「広告クリエイティブ」によって売上が大きく左右されます。良いクリエイティブができた際には売上を大きく伸ばすことができますが、良いクリエイティブであっても一定期間を経過すると「疲弊(見飽きられる)現象」が生じ、ユーザーの反応が悪化していきます。よって、視点や切り口を変えたクリエイティブに次々と入れ替えて新鮮さを保ちながら反応を維持していく必要があります。そのため、当社は「定期的なクリエイティブのブラッシュアップ」のためのクリエイティブロジック、マニュアル、サポートシステムを完備しております。しかし、第3四半期会計期間以降、数商品のクリエイティブにおいて、疲弊現象が生じた際に、急速に増加したメンバーの教育が追いついておらず、それらのツールを使いこなすことができないメンバーが多かったため、クリエイティブの新鮮さを適切に維持できず新規獲得件数が伸び悩む結果となりました。現在は教育体制の強化、管理職の配置、経験者の中途採用強化によりクリエイティブメンバーのスキルの向上に取り組んでおり、翌事業年度以降の新規獲得件数の増加を目指してまいります。2つ目は、2019年10月の消費増税による個人消費の落ち込みに加えて、2020年2月以降の新型コロナウイルス感染症の拡大による経済全体への影響の懸念によって、消費マインドが冷え込んだことも新規獲得件数が減少した一因であると分析しております。3つ目は、商品開発につきまして当事業年度における新商品のリリースが3商品に留まる結果となったことが挙げられます。当社は、ブームやトレンドに左右されない確かな品質に裏付けられたロングセラー商品を開発することを基本戦略としております。直近の数事業年度の傾向といたしまして、主力商品が健康食品から化粧品へと移行しております。当社が取り扱う「基礎化粧品」は「メイクアップ化粧品」と比較するとトレンドの影響は限定されますが、健康食品の需要の一定感と比較すると一定程度需要の波の影響があります。よって、それに対応するには一定の間隔で新商品の発売や既存商品のリニューアルを行い、需要を喚起する必要がありましたが、当初の見込みほど開発スピードを上げることができずリリースできる新商品数が減少する結果となりました。今後は、確かな品質に裏付けられたロングセラー商品を開発するという基本戦略を維持しつつ、商品の分野によってはトレンドも意識して開発スピードを上げていく取り組みに注力してまいります。4つ目は、さまざまな施策によって広告投資効率が改善されていたに