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経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1) 業績の状況 当社グループは『Bright Valueの実現~記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する~』という企業理念のもと、独自開発の人工知能(AI)エンジン「KIBIT(キビット)」及び「Concept Encoder(コンセプトエンコーダー)」を柱とする高度な情報解析技術を駆使し、祖業である国際訴訟支援、不正調査から製造、金融、小売、流通、そして医療分野といったさまざまなフィールドで、必要かつ適切な情報に出会えるフェアな世界の実現および社会課題の解決に貢献しております。 リーガルテックAI事業につきましては、eディスカバリ(アジア企業案件)市場は今後も年平均成長率15%程度の拡大が続くと予想されております(Mordor Intelligence“Global e-DiscoveryMarket 2017-2023”)。これは、eディスカバリの対象となる“企業が保有する電子情報のデータ量”が継続的に増大していることが主因であります。一方、データ容量あたりの解析サービス料の引き下げ圧力は年々高まり、不採算案件を抱え困窮するベンダーも多く発生しております。こうした状況から、eディスカバリの工程の中でも採算を確保しやすいProcess等の案件獲得にフォーカスする一方、人件費が嵩み利幅の低いレビュー工程を下請けに切り出す戦略に出るベンダー等が出現しております。しかし、レビュー工程はデータ量の増加に伴い多くの時間がかかる工程であることや、eディスカバリ費用の7割を占めていることから、テクノロジーの活用による効率化が求められており、当社は大きなビジネスチャンスだと捉えています。さらに、米国では、レビュー対象文書の数の大幅な削減に貢献している「テクノロジー支援型レビュー(TAR)」の利活用方法を定めたガイドライン(Bolch Judicial Institute, Duke Law School“Technology Assisted Review (TAR) Guidelines”)が出ました。当該ガイドラインは、TARの定義とプロセス、活用例や導入にあたって法律事務所・ユーザ企業が考慮すべき検討ポイントについて解説したものであり、レビュー工程におけるテクノロジーの活用が推奨されています。 当社は、こうした環境の変化を捉え、2019年3月にAIレビューツール「KIBIT Automator」をリリースし、同ツールを活用した文書レビューの提案を推進してまいりました。その結果、従来の手法であれば全てレビューすべきであった文書の過半数を、AIのみのレビューで「人間によるレビューは不要」と判断し、レビュー担当者は残りの文書を確認するだけで従来と同等の品質が確保できるといった事例も出てくるなど、一定の成果が出ております。しかしながら、前期末に掲げた営業組織力の強化施策が、特に米国子会社で完遂に時間を要しており、売上貢献に至っていない状況です。リーガルテック先進国である米国では、以前から企業自身がベンダー選定を主導していくという考えは存在していましたが、法律事務所にベンダー選定を一任することが主流となっていました。しかし、先に述べたデータ量の増加による金銭的、時間的負担が増大したことから、今まで以上に企業自身がテクノロジーを活用したソリューションを求め始め、積極的にベンダー選定に介入する動きが活発になりました。そうした動きから、他のベンダーは企業から直接案件を受注すべく、企業へのマーケティング施策を強化している一方、当社米国子会社はその対応が遅れ、リーガルテックAI事業において、売上高が低調となり、営業損失を計上しました。 今後は、引き続き「KIBIT Automator」の提案活動や、平時から活用できるソリューションの提言、営業・マーケティングのシニアマネジメント層の強化、技術営業の促進、多面的な営業活動の活性化といった営業組織力の強化を進めていくことで受注確度の向上、売上高の増加に繋げてまいります。 AIソリューション事業につきましては、国内においてビジネスインテリジェンス、ヘルスケアの各分野が好調に推移した結果、当社AI製品の導入社数を184社(前年同期比1.6倍)と積み上げ、セグメント全体の売上高は前年同期比88.2%増と堅調に推移いたしました。国内AI市場は、労働人口の減少が予測されるなか、生産性向上や労働の自動化を目指す「働き方改革」に向けた取り組みが追い風となり、企業のAIに対する投資機運が高まっております。さらに近年では、企業の法令順守(コンプライアンス)の負担が増しており、ITを用いて多様な法規制等に対応する「レグテック」のニーズが高まっております。当社は、こうした顧客ニーズに対応していくため、景品表示法や金融商品取引法等への対応を想定した「KIBIT 広告審査ソリューション」等の販売を積極的に行っております。レグテックは今後もニーズが見込まれる分野と考えており、引き続き注力してまいります。 また、ヘルスケア分野では、「客観性」「透明性」「再現性」を兼ね備えた新規の人工知能(AI)エンジン「Concept Encoder(コンセプトエンコーダー。以下CEと表記します。)」を用いた「創薬研究支援AIシステム」の提供を開始いたしました。創薬研究支援AIシステムは、2018年11月に発表した新規医薬品候補探索技術をベースに、文献や遺伝子発現などの情報を含むデータ