経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況当連結会計年度は、米中貿易摩擦やブレグジットの先行き不透明感から世界経済は減速基調が継続していましたが、第4四半期以降新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、経済活動が抑制され、景気の悪化が急速に進みました。国内については、10月の消費税率変更により消費が伸び悩んだことに加え、インバウンド需要の消失や3月以降の外出自粛の影響から景気は急速に悪化しました。米国は、良好な雇用環境を背景に緩やかな景気拡大を維持してきましたが、3月に入ってからは外出制限による消費の落ち込みなどにより急速に減速しました。欧州では、2020年に入って製造業にも回復の兆しが見られるようになりましたが、3月以降は主要都市でのロックダウンにより消費が急減速し、景気は大きく下振れしました。中国では、1月に入って工場の操業停止や広域に渡る移動制限が行われたことから第4四半期は大幅なマイナス成長となり、アジア全域においても、感染の拡大による需要の落ち込み、資源価格の下落などにより、景気は急速に悪化しました。また、当連結会計年度に適用した米ドル及びユーロの平均為替レートはそれぞれ109.08円及び121.73円であり、前年同期に比べそれぞれ0.5%及び4.6%の円高水準で推移しました。このような状況のもとで、当企業集団は、デジタル化の流れに対応して付加価値の高い製品の開発を進めるとともに、世界の幅広い顧客獲得を目指して新規市場の開拓及び販売ルートの強化に努めました。品目別では、アマチュア用無線通信機器では新製品効果もあり国内外で大きく売上を伸ばし、海上用無線通信機器はアジア地域を中心に増収となりました。陸上業務用無線通信機器において、IP無線機は、国内市場で回線料収入を含め大きく売上を拡大しましたが、オリンピック関連などイベントの自粛による販売機会の減少や後ろ倒し、資材の納期遅延の発生により、品目全体としては減収となりました。 地域別売上高 前連結会計年度(自2018年4月1日至2019年3月31日)当連結会計年度(自2019年4月1日至2020年3月31日)前期比(%)金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)国内13,37045.013,27643.599.3 北米7,38224.97,49924.6101.6欧州(EMEA)3,74312.64,01413.1107.3アジア・オセアニア4,63815.64,99716.4107.7その他(含む中南米)5651.97452.4132.0海外計16,32955.017,25656.5105.7合計29,700100.030,533100.0102.8 これらの結果、当連結会計年度の売上高は305億3千3百万円(前年同期比2.8%増)、為替の影響等により売上総利益は127億2千1百万円(前年同期比0.5%減)となりました。販売費及び一般管理費は104億2千万円となり7千9百万円増加して営業利益は23億円(前年同期比5.8%減)となり、為替差損の計上1億8千1百万円等がありましたが受取和解金2億5千7百万円の計上により、経常利益は25億4千1百万円(前年同期比6.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億2千8百万円(前年同期比1.8%減)となりました。 売上高(百万円)営業利益(百万円)経常利益(百万円)親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)当連結会計年度(2020年3月期)30,5332,3002,5411,928前連結会計年度(2019年3月期)29,7002,4432,7061,964前年同期比増減率2.8%△5.8%△6.1%△1.8% セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。a. 日本[当社、和歌山アイコム㈱、アイコム情報機器㈱]国内市場では、アマチュア用無線通信機器は新製品が好評を博し大幅な増収となりました。陸上業務用無線通信機器は、IP無線機やその回線料収入が順調に拡大しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により年度末における販売機会の減少や後ろ倒し、資材の納期遅延の発生により減収となったことから、市場全体としても減収となりました。海外市場では、陸上業務用無線通信機器は景気減速の影響を受け伸び悩みましたが、アマチュア用無線通信機器は新製品効果もあり増収となり、海上用無線通信機器も増収となったことにより、市場全体としても増収となりました。これらの結果、本セグメントの外部顧客に対する売上高は200億7千2百万円(前年同期比2.6%増)となりました。利益面では、為替等の影響から売上総利益率が低下したことにより営業利益は19億6千7百万円(前年同期比15.1%減)となりました。b. 北米[Icom America,Inc.、ICOM CANADA HOLDINGS INC.、ICOM DO BRASIL RADIOCOMUNICACAO LTDA. ]陸上業務用無線通信機器は衛星トランシーバーの投入や中南米市場の復調から増収となり、アマチュア用無線通信機器では新製品が高い評価を受けるなど大幅な増収となり、海上用無線通信機器も販促効果で増収となったほか、メキシコを中心に中南米市場では全品目が増収となったことから、本セグメントの外部顧客に対する売上高は82億6千4百万円(前年同期比3.7%増)となりました。利益面では、低価格帯製品の売上割合が増加したことから経費削減に努めたものの1百万円の営業損失(前年同期は7千3百万円の営業利益)となり