経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。また、当社はオンライン証券取引サービスの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末(2020年3月31日)現在において当社が判断したものです。 (1) 経営成績の状況及び分析当事業年度の国内株式市場は、期首に21,500円台で取引を開始した日経平均株価が、米国の良好な経済指標や原油価格の上昇を受けて堅調に推移した後、5月に入ると、米政府が中国に対する制裁関税の引き上げを表明したことから下落に転じました。その後、米利下げ観測の高まりなどを背景に株価は一時的に回復しましたが、8月には米国が中国への追加関税の実施を表明したことなどを受けて再び下落し20,500円前後で推移しました。9月に入ると、米中閣僚級協議が再開するとの発表や、ECBやFRBによる金融緩和政策の決定を受けて株価は上昇を開始し、9月中旬に22,000円を回復しました。その後も、米中交渉の進展期待や英国の合意なきEU離脱に対するリスクの後退等を背景に株価は上昇基調となり、12月中旬には2018年10月以来となる24,000円台まで上昇しました。しかし、1月下旬以降、中国で発生した新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済への影響が懸念され、株価は下落する展開となりました。2月下旬には、欧米での感染拡大を受けて、世界経済悪化への警戒感が一段と強まったことを背景に株価は大幅に下落し、3月中旬には一時16,500円を下回りました。その後は日銀によるETFの買い入れ金額の拡大や米国の大型経済対策への期待などから反発したものの、3月末の日経平均株価は18,917円で取引を終えました。このような市場環境の中で、二市場(東京、名古屋の各証券取引所)合計の株式等売買代金は、前事業年度と比較して9%減少しました。当社の主たる顧客層である個人投資家についても、相場の先行きが不透明となるなか積極的な売買が手控えられるなど、二市場全体における個人の株式等委託売買代金も、同8%減少しました。その結果、二市場における個人の株式等委託売買代金の割合は18%と、前事業年度とほぼ同様の水準となりました。また、当社の株式等委託売買代金についても低調に推移し、同11%の減少となりました。当事業年度における当社の取組みとしては、株式取引について、手数料及び金利等の改定を行い、少額投資における無料枠の拡大、デイトレード専用の信用取引サービス「一日信用取引」における金利・貸株料の引き下げ等を実施しました。また、お客様向けウェブサイトの全面リニューアルや、貸株サービスの拡充、株式及び投資信託について、他社から当社へ移管する際に発生する移管手数料を当社が全額負担するサービスの提供開始など、サービスの拡充に努めました。投資信託については、販売手数料を完全無料としたほか、信託報酬の一部をお客様に現金で還元する日本初のサービス「投信毎月現金還元サービス」の開始を発表し、投資信託の購入・保有に伴うお客様のコスト負担削減に取り組みました。また、先物取引について、取引手数料を業界最低水準へ引き下げたほか、FXについては、サービスの全面的なリニューアルを行い、パソコン及びスマートフォンの取引チャネルを刷新すると共に、取引通貨ペアの拡大、取引通貨単位の引き下げを実施するなど、サービスの拡充に努めました。以上を背景に、当事業年度においては、株式等委託売買代金の減少等により受入手数料が13,490百万円(対前事業年度比10.0%減)となりました。また、信用取引平均買残高の減少等により金融収支も同21.1%減の7,734百万円となりました。この結果、営業収益は24,150百万円(同11.6%減)、純営業収益は22,345百万円(同14.1%減)となりました。また、営業利益は8,909百万円(同33.8%減)、経常利益は9,016百万円(同33.7%減)、当期純利益は6,136百万円(同35.8%減)となりました。前事業年度と比較して、営業収益、純営業収益、営業利益、経常利益、当期純利益は大幅な減少となりました。なお、オンライン証券という当社の業態の性質もあり、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う業績への重要な影響はありませんでした。収益・費用の主な項目については以下の通りです。 (受入手数料)受入手数料は13,490百万円(同10.0%減)となりました。そのうち、委託手数料は12,850百万円(同10.0%減)となりました。これは主として、株式等委託売買代金が同11%減となったことによるものです。 (トレーディング損益)トレーディング損益は、主としてFX取引のトレーディング益により、1,120百万円の利益となりました。 (金融収支)金融収益から金融費用を差し引いた金融収支は7,734百万円(同21.1%減)となりました。これは主として、信用取引平均買残高の減少によるものです。 (販売費・一般管理費)販売費・一般管理費は、同7.1%増の13,436百万円となりました。これは主として、事務委託費の増加による事務費の増加(同15.2%増)、データセンター関連保守料の増加に伴う不動産関係費の増加(同30.3%増)、減価償却費の増加(同13.7%増)によるものです。また、取引関係費は、株式等委託売買代金の減少により取引所費が減少しているものの、プロモーション強化に伴い広告宣伝費が増加しているため、同3.6%増となりました。 (営業外損益)営業外損益は合計で107百万円の利益となりました。これは主と