経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 · MD&A
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当社グループが属するインターネットサービス業界を取り巻く環境は急速な変化を続けております。平成30年通信利用動向調査によると、平成30年(2018)9月末時点で、スマートフォンを保有する世帯の割合は79.2%に達し、固定電話、パソコンの保有世帯割合を上回り、スマートフォンは現在の日常生活において最も主要な情報通信機器と位置付けられる状況になっております。また、平成30年(2018)9月末時点で、スマートフォンを使用してインターネットを利用する人の割合は59.5%となり、48.2%のPCと並び、スマートフォンはインターネット利用における主要なデバイスと位置付けられています。このように、スマートフォンの急速な普及とインターネットデバイスとしての重要性が増していることを受け、インターネットサービス業界では、スマートフォン向けの新規サービスが次々と創出され、市場拡大と競争の激化が続いております。こうした環境の下、当社グループはスマートフォン向けサービスの提供を主な事業と位置付け、既存サービスの拡充および新規サービスの開発に注力しております。主力事業のソーシャルゲーム事業では、IPゲームの開発・運用を当社の強みとして、IPゲームの開発・運用を通じた事業拡大に取り組んでおります。また、株式会社バンダイナムコエンターテインメントの提供する新ブラウザゲームサービス「enza」(以下、「enza」といいます。)においても、主要な開発・運用パートナーとして、事業拡大に関与してまいりました。広告メディア事業では、広告代理事業の他、次世代の主力事業創出を目的とした新規サービスの開発・運用にも取り組みました。 当連結会計年度におきましては、引き続き運用中のIPゲームタイトルが順調に推移した他、2019年8月と2019年11月に新たなタイトルをリリースいたしました。特に2019年11月から当社が開発運用に関与しているタイトルは垂直的な立ち上がりとなり、想定を上回る寄与となりました。また、2020年3月には人気IPタイトル「ぼくとドラゴン」および「猫とドラゴン」を運営する株式会社イグニスの子会社を、株式譲受により完全子会社化し、当社グループのもとで同タイトルの提供を開始いたしました。しかしながら、前期に比べ当期は開発本数が少なく、開発に伴う売上が減少したことから、売上高は前期比で減少いたしました。費用につきましては、「enza」や新規事業開発に向けた投資を継続したものの、「enza」が拡大フェーズに転じた他、既存ゲーム事業で不採算タイトルへの対応が完了したことや、運用コストが最適化されたことにより、前期比で費用が減少し、営業損益は営業利益に転じました。これを受け、経常損益、親会社株主に帰属する当期純損益は経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益に転じました。以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は10,150,166千円(前期比5.3%減)、営業利益は617,072千円(前期は577,458千円の営業損失)、経常利益は635,890千円(前期は1,349,364千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は711,468千円(前期は1,712,709千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。当連結会計年度のセグメントごとの状況は次のとおりであります。 エンターテインメントサービス当事業セグメントはゲームの開発・運営が主要事業となっており、他社IPゲーム及びゲームプラットフォーム並びにオリジナルIPゲームの開発・運営を行っております。他社IPゲームにつきましては、主力タイトルを中心に引き続き安定的に推移いたしました。2019年5月および2019年11月の周年イベントは引き続きファンの支持に支えられ、経年に抗う推移となりました。また、2019年8月および2019年11月には新規タイトルをリリースし、特に2019年11月から当社が運用に携わっているタイトルは、垂直的な立ち上がりとなり、想定を上回る収益寄与となりました。オリジナルゲームにつきましても、リリースから10年近く既存ユーザーの満足度維持・向上に焦点を当てたイベント施策の実施により売上水準を維持し、底堅く推移いたしました。しかしながら、当期は前期と比較して開発本数が少なく、前期において計上されていた開発売上が、減少したことから、売上高は前期比で減少いたしました。利益については、前期に比べ不採算タイトルが減少したこと、過去一年間を通じ運用費の最適化を推進したことから費用が減少し、前期の営業損失から営業利益に転ずることとなりました。以上の結果、セグメント売上高は9,718,041千円(前期比1.6%減)、営業利益は871,070千円(前期は355,810千円の営業損失)となりました。 広告メディアサービス広告メディアサービスでは、広告代理業務の他、次世代の主力事業創出を目的とした取り組みの一環である『DRIP(Drecom Invention Project)』のもと、2018年8月に発表した位置情報と3DリアルマップによるARスマートフォンアプリ構築プラットフォーム『AROW』等、当社の有するインターネットサービスの知見を活かした新規サービスを試験的に立ち上げ、事業化に向けた試行を重ねました。しかしながら、広告代理業務の売上高の減少、多くの新規サービスが事業開発段階